在職 老齢 年金。 年金を受け取りながら働くと損?在職老齢年金の仕組み

65歳以後の在職老齢年金の計算方法|日本年金機構

在職 老齢 年金

在職老齢年金とは 在職老齢年金とは、70歳未満の人が厚生年金に加入しながら働いた場合や、70歳以上の人が厚生年金保険のある会社で働いた場合に、老齢厚生年金額と給与額(ボーナスを含む・総報酬月額相当額)に応じて老齢厚生年金額が調整される制度です。 給与額によっては年金の全額が支給停止されることもあります。 在職老齢年金制度による年金額の減額、支給停止の対象は老齢厚生年金のみです。 国民年金から支給される老齢基礎年金は対象とならないため、支給額が減ることはありません。 また、厚生年金から支給される遺族厚生年金や障害厚生年金への影響もありません。 在職老齢年金の計算の基礎となる基本月額・総報酬月額相当額とは 在職老齢年金は「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計額によって、支給停止される金額が決まります。 この「基本月額」、「総報酬月額相当額」は以下のように定義されます。 基本月額 【60歳以上65歳未満】 加給年金額を除いた特別支給の老齢厚生年金の月額 *特別支給の老齢厚生年金とは、老齢厚生年金の支給開始年齢の65歳への引き上げに対する経過措置として設けられたもので、生年月日と性別で支給開始年齢が決まっています。 支給開始年齢は段階的に引き上げられており、男性で昭和36年4月2日以降、女性で昭和41年4月2日以降生まれの人から支給されなくなります。 つまり、特別支給を受けられない人が在職老齢年金制度による影響を受けるのは65歳以降からとなります。 【65歳以上】 加給年金額を除いた老齢厚生年金(報酬比例部分)の月額 *加給年金とは、厚生年金の被保険者期間が20年以上ある方が、65歳となった時点で配偶者(65歳未満)や子ども(18歳となる年度末日まで)を扶養している場合に支給されるものです。 【加給年金額(年額)】〔配偶者〕224,300円〔1人目・2人目の子〕各224,300円〔3人目以降の子〕各74,800円 *厚生年金基金に加入していた期間がある場合には、加入していなかったとした場合の老齢厚生年金の年金額をもとに計算されます。 報酬月額が635,000円を超える場合にはすべて31等級となります(標準報酬月額の上限は620,000円)。 通常は毎年4〜6月までの報酬月額の平均額が、その年の9月から1年間の標準報酬月額となります。 60歳〜65歳未満の在職老齢年金 在職老齢年金は65歳を境に計算方法が変わります。 65歳未満の在職老齢年金による調整後の年金支給月額は、基本月額と総報酬月額相当額の金額によって以下のように計算されます。 調整後の年金額がマイナスとなった場合には、老齢厚生年金は全額支給停止され、それに伴い加給年金も支給停止されます。 【在職老齢年金による調整後の年金支給月額(65歳未満)】• 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が28万円以下 全額支給• 【在職老齢年金による調整後の年金支給月額(65歳以上)】• 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が46万円以下 全額支給• 70歳未満の人が年金受給権を取得した後も、厚生年金に加入しながら働き続ける場合には、この年金額を基準に算出した在職老齢年金が支給されます。 その後退職した場合には、年金受給権を取得した月以降、厚生年金に加入していた期間に対応する分の年金額が上乗せされて老齢厚生年金額が計算されます。 70歳以降は厚生年金に加入し続けることはできないので、以降の上乗せはありません。 70歳以降も働き続ける場合にも、70歳となった時点で老齢年金額が再計算されて確定します。 月給20万円の場合、年金はどのくらい減額される? では実際にはどのように年金額が減額されたり、支給停止されたりするのでしょうか。 具体的な例でみていきましょう。 60歳以上65歳未満の場合 【計算例1】老齢厚生年金額144万円〔基本月額12万円〕、総報酬月額相当額15万円(年収180万円・標準報酬月額15万円、賞与なし)の人が在職老齢年金を受け取る場合。 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が28万円以下なので、在職老齢年金による支給停止はなく全額が支給されます。 このケースでは総報酬月額相当額が16万円を超え、基本月額との合計額が28万円を超えると年金額が減額されるようになります。 【計算例2】老齢厚生年金額144万円〔基本月額12万円〕、総報酬月額相当額28万円(年収336万円・標準報酬月額20万円、標準賞与額96万円〔月額8万円〕)の人が在職老齢年金を受け取る場合。 基本月額が28万円以下かつ総報酬月額相当額が46万円以下なので、在職老齢年金による調整後の年金額は以下のようになります。 65歳以上の場合 【計算例1】老齢厚生年金額144万円〔基本月額12万円〕、総報酬月額相当額28万円(年収336万円・標準報酬月額20万円、標準賞与額96万円〔月額8万円〕)の人が在職老齢年金を受け取る場合。 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が46万円以下なので、在職老齢年金による支給停止はなく全額が支給されます。 このケースでは総報酬月額相当額が34万円を超え、基本月額との合計額が46万円を超えると年金額が減額されるようになります。 【計算例2】老齢厚生年金額144万円〔基本月額12万円〕、総報酬月額相当額42万円(年収504万円・標準報酬月額32万円、標準賞与額120万円〔月額10万円〕)の人が在職老齢年金を受け取る場合。 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が46万円を超えるので、在職老齢年金による調整後の年金額は以下のようになります。 ちなみに65歳以降支給が開始される老齢基礎年金は、在職老齢年金の対象とならないので、収入額にかかわらず全額支給されます。 高年齢雇用継続給付と在職老齢年金 60歳以降も継続して働く場合には、再雇用制度などによって役職がはずれたり雇用条件が変わったりするため、多くのケースで賃金額が減少します。 賃金が60歳到達時の75%未満まで下がった場合、雇用保険への加入期間が5年以上あれば、以降65歳まで「高年齢雇用継続給付」が支給されることになっています。 高年齢雇用継続給付額 高年齢雇用継続給付額は、賃金額が60歳到達時の賃金額の61%以下の場合には賃金額の15%相当額、61%超75%未満の場合には低下率に応じて賃金額の0. ただし給付額には上限があり、支給月の賃金額と高年齢雇用継続給付額の合計額が357,864円(平成30年7月31日まで有効)を超える場合、それを超える額は支給されません。 高年齢雇用継続給付と老齢厚生年金の支給停止 年金を受けながら厚生年金に加入し働く人が高年齢雇用継続給付を受けられる場合、在職老齢年金の仕組みによる年金支給停止に加えて、高年齢雇用継続給付を受けることによる年金支給停止の対象となります。 高年齢雇用継続給付による年金支給停止額は、60歳到達時賃金月額に対する標準報酬月額の割合(*)に応じて、標準報酬月額の0. 【計算例】老齢厚生年金額120万円〔基本月額10万円〕の人の賃金額(総報酬月額相当額)が、月額35万円(60歳到達時)から月額20万円に下がった場合。 在職により支給停止となる年金額 基本月額が28万円以下かつ総報酬月額相当額が46万円以下なので、以下のようになります。 1%)なので、標準報酬月額の6%が支給停止となります。 高年齢雇用継続給付金額 賃金額が60歳到達時の賃金額の61%以下に下がっているので賃金額の15%相当額が支給されます。 老齢厚生年金支給額 老齢厚生年金からは在職による支給停止額と高年齢雇用継続給付を受けることによる支給停止額が差し引かれます。 せっかくもらえる年金が減るなら、働かない方がいい? 総報酬月額相当額と基本月額の合計額が、65歳未満の場合は28万円、65歳以上の場合は46万円を超えてくると在職老齢年金の仕組みによって年金額の減額がはじまります。 また、賃金額が下がれば高年齢雇用継続給付として受け取れる金額も増えそうです。 それならわざわざ働く意味はないのでしょうか。 働いただけ収入は増える 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が基準額(28万円または46万円)を超えると年金額が減額されることになります。 ただし減額の対象となるのは基準額を超えた金額の半分です。 そのため多く働けば収入は増え、働き損というわけではありません。 退職後や70歳以降の年金額が増える また、厚生年金に加入しながら働く場合の60歳以降の加入期間については、退職後あるいは70歳以降の老齢厚生年金額に加算されます。 60歳以降の総報酬月額(月給+賞与)が増えれば加算額も増えます。 加給年金を受けられる場合には注意も必要 65歳以降に条件を満たす配偶者や子どもを扶養している場合には、加給年金が支給されます。 加給年金は在職老齢年金が減額されても全額支給されますが、在職老齢年金が全額支給停止となる場合には加給年金も全額支給停止となります。 総報酬月額が全額支給停止となる金額をわずかに超えてしまいそうな場合には、注意が必要です。 希望のライフスタイルを叶えられる働き方が理想 人生100年時代ともいわれる今、老後を安心して過ごすには定年後も仕事を続け、年金以外の収入を持つことがより必要となります。 しかし、人それぞれ希望するライフスタイルは異なり、働くことを生きがいとする人もいれば、仕事はほどほどに趣味の時間を充実させたいという人もいるでしょう。 多少経済的に無理をしてでも自分の時間を最優先に考えるのであれば、年金と貯蓄で生活したり、年金が減額されない範囲で働き、その時間を充実させたりすることも、その人にとっての最良の選択といえます。 一方で十分に働ける、あるいは働きたいと思っているのであれば、働いただけ収入やその後の年金を増やすことができるにもかかわらず、年金が減額されるのはもったいないからと、仕事量をセーブしてしまうのでは本末転倒です。 老後も仕事を続けることを選択すれば、経済的な面では大きなプラスとなります。 一方で、退職する、あるいは年金の減額されない範囲で働き、自分の時間を充実させるという選択をするならば、より多くの貯蓄が必要になります。 退職後に備えて計画的に資産形成をしていく必要があるでしょう。 在職老齢年金が減額されない範囲で働くこともひとつの選択ですが、それにとらわれて望まない働き方をするのではなく、希望するライフスタイルを基準に老後の働き方を考えることが、より大切ではないでしょうか。 参考 :•

次の

65歳以後の在職老齢年金の計算方法|日本年金機構

在職 老齢 年金

Sponsored Link 在職老齢年金が見直されます。 2020年の年金制度改革について解説 2020年度の年金制度改革法案は令和2年5月29日の参院本会議で、賛成多数で可決、成立しました。 そのなかでも年金制度に加入して働いている高齢者の年金を収入に応じて減らす「在職老齢年金制度」の基準額も見直されました。 在職老齢年金の見直しの時期は2022年の4月を予定しています。 主な改革内容は以下のとおり。 2022年4月から 年金の受給開始年齢を60〜75歳に拡大(任意の年齢で選択) 働くシニアの厚生年金が減る仕組みを見直し(在職老齢年金の見直し) 国民年金手帳の廃止 年金を担保にした新規貸し付けの停止 2022年10月から 101人以上の企業で働く短時間労働者にも厚生年金を適用 20歳以上のすべての会社員が個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入可能に 2024年10月から 51人以上の企業で働く短時間労働者にも厚生年金を適用 在職老齢年金の停止について 「在職老齢年金」の制度は65歳未満と65歳以上で年金に停止のかかる基準額が違います。 65歳未満では1ヶ月分の給与と年金の合計が「28万円(令和元年度)」を超えると超えた部分の2分の1が年金から停止されます。 しかし、65歳以上ではこの基準額が「47万円(令和元年度)」と65歳未満の人と比べてゆるくなっています。 2020年の年金制度改革では、65歳未満の年金受給者も65歳以上の「47万円」にゆるめるのが今回の改正案です。 この改革により恩恵を受けるのは一部の高齢者だけ この法律がいつから施行されるかまだわかりませんが、そもそも65歳未満で老齢厚生年金が発生するのは昭和36年4月1日生まれまでの人だけです。 (厚生年金加入の女性、公務員の特定消防組合員、警察官は違います。 ) それ以降の人は老齢厚生年金は65歳からしか支給されません。 つまり、65歳で老齢厚生年金が発生する人にはいっさい恩恵がない話なのです。 なぜ在職老齢年金の見直す話になったのか なぜ在職老齢年金を見直すことになったのか。 それは以前より高齢者の就労意欲の低下を招いていると指摘されていた在職老齢年金制度を改正し、少子高齢化により深刻化する人手不足を補いましょう。 というのが今回の見直しの流れです。 日本経済にとってはプラスじゃないの? 確かにこの制度改正により働く高齢者が増えると年金財政にもプラスになるでしょう。 さらに高齢者の収入も増えてお金を使ってくれるなら地域社会や経済にとってもプラスでしょう。 年金が停止にならない程度の就労に抑えている高齢者もいると思いますし。 でも考えてみてください。 本当に生活ができないならみなさん在職老齢年金のことなど考えずに働きますよね? 在職老齢年金の停止がゆるくなったから働こうって思う人がどれくらいいます? というかわれわれ世代からしたら65歳まで働くのなんてデフォルトですよ。 さらにどの程度の人数が働くと年金財政にプラスなのかも明示されていません。 社会保障審議会年金部会においても「在職老齢年金制度の撤廃又は基準額の緩和は、見直しによる就労の 変化を見込まない場合、将来世代の所得代替率を低下させることが 2019 令 和元 年財政検証オプション試算の結果でも確認されている。 」と述べています。 Sponsored Link 在職老齢年金以外の年金制度改革の内容について その他の改革内容の注目点は厚生年金に加入するハードルを引き下げたことです。 公的年金は将来的に今より2割ほど給付水準が下がるようになる見込みです。 そのため短時間勤務の労働者にも厚生年金に加入できるようにして個人レベルでの給付水準を引き上げるようにしています。 一方で厚生年金に加入する人を増やして財源を確保する目的もあると思われます。 また、 個人型確定拠出年金のiDeCoに20歳から加入できるようになります。 つまりこれは自分で老後はなんとかしろよという自助を促しています。 2020年の年金制度改革法案は高齢者が反発する抜本改革は先送りです:まとめ 結論としては、 はっきりいって高齢者が反発するような抜本改革は先送りしているとしか言いようがない内容でしょう。 在職老齢年金の見直しにしても将来世代の所得代替率を減らすだけだと思われます。 一部の世代の高齢者しか恩恵は受けれないわけですから。 2019年の年金の財政再検証でも将来世代は所得代替率が 今より2割以上も低い50%へ低下する計算になっていますし、そもそもこれ以上支給を増やすような余裕はこの国には無いと思うんですが・・・ つまるところ政府は.

次の

年金を受け取りながら働くと損?在職老齢年金の仕組み

在職 老齢 年金

在職老齢年金とは 在職老齢年金とは、70歳未満の人が厚生年金に加入しながら働いた場合や、70歳以上の人が厚生年金保険のある会社で働いた場合に、老齢厚生年金額と給与額(ボーナスを含む・総報酬月額相当額)に応じて老齢厚生年金額が調整される制度です。 給与額によっては年金の全額が支給停止されることもあります。 在職老齢年金制度による年金額の減額、支給停止の対象は老齢厚生年金のみです。 国民年金から支給される老齢基礎年金は対象とならないため、支給額が減ることはありません。 また、厚生年金から支給される遺族厚生年金や障害厚生年金への影響もありません。 在職老齢年金の計算の基礎となる基本月額・総報酬月額相当額とは 在職老齢年金は「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計額によって、支給停止される金額が決まります。 この「基本月額」、「総報酬月額相当額」は以下のように定義されます。 基本月額 【60歳以上65歳未満】 加給年金額を除いた特別支給の老齢厚生年金の月額 *特別支給の老齢厚生年金とは、老齢厚生年金の支給開始年齢の65歳への引き上げに対する経過措置として設けられたもので、生年月日と性別で支給開始年齢が決まっています。 支給開始年齢は段階的に引き上げられており、男性で昭和36年4月2日以降、女性で昭和41年4月2日以降生まれの人から支給されなくなります。 つまり、特別支給を受けられない人が在職老齢年金制度による影響を受けるのは65歳以降からとなります。 【65歳以上】 加給年金額を除いた老齢厚生年金(報酬比例部分)の月額 *加給年金とは、厚生年金の被保険者期間が20年以上ある方が、65歳となった時点で配偶者(65歳未満)や子ども(18歳となる年度末日まで)を扶養している場合に支給されるものです。 【加給年金額(年額)】〔配偶者〕224,300円〔1人目・2人目の子〕各224,300円〔3人目以降の子〕各74,800円 *厚生年金基金に加入していた期間がある場合には、加入していなかったとした場合の老齢厚生年金の年金額をもとに計算されます。 報酬月額が635,000円を超える場合にはすべて31等級となります(標準報酬月額の上限は620,000円)。 通常は毎年4〜6月までの報酬月額の平均額が、その年の9月から1年間の標準報酬月額となります。 60歳〜65歳未満の在職老齢年金 在職老齢年金は65歳を境に計算方法が変わります。 65歳未満の在職老齢年金による調整後の年金支給月額は、基本月額と総報酬月額相当額の金額によって以下のように計算されます。 調整後の年金額がマイナスとなった場合には、老齢厚生年金は全額支給停止され、それに伴い加給年金も支給停止されます。 【在職老齢年金による調整後の年金支給月額(65歳未満)】• 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が28万円以下 全額支給• 【在職老齢年金による調整後の年金支給月額(65歳以上)】• 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が46万円以下 全額支給• 70歳未満の人が年金受給権を取得した後も、厚生年金に加入しながら働き続ける場合には、この年金額を基準に算出した在職老齢年金が支給されます。 その後退職した場合には、年金受給権を取得した月以降、厚生年金に加入していた期間に対応する分の年金額が上乗せされて老齢厚生年金額が計算されます。 70歳以降は厚生年金に加入し続けることはできないので、以降の上乗せはありません。 70歳以降も働き続ける場合にも、70歳となった時点で老齢年金額が再計算されて確定します。 月給20万円の場合、年金はどのくらい減額される? では実際にはどのように年金額が減額されたり、支給停止されたりするのでしょうか。 具体的な例でみていきましょう。 60歳以上65歳未満の場合 【計算例1】老齢厚生年金額144万円〔基本月額12万円〕、総報酬月額相当額15万円(年収180万円・標準報酬月額15万円、賞与なし)の人が在職老齢年金を受け取る場合。 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が28万円以下なので、在職老齢年金による支給停止はなく全額が支給されます。 このケースでは総報酬月額相当額が16万円を超え、基本月額との合計額が28万円を超えると年金額が減額されるようになります。 【計算例2】老齢厚生年金額144万円〔基本月額12万円〕、総報酬月額相当額28万円(年収336万円・標準報酬月額20万円、標準賞与額96万円〔月額8万円〕)の人が在職老齢年金を受け取る場合。 基本月額が28万円以下かつ総報酬月額相当額が46万円以下なので、在職老齢年金による調整後の年金額は以下のようになります。 65歳以上の場合 【計算例1】老齢厚生年金額144万円〔基本月額12万円〕、総報酬月額相当額28万円(年収336万円・標準報酬月額20万円、標準賞与額96万円〔月額8万円〕)の人が在職老齢年金を受け取る場合。 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が46万円以下なので、在職老齢年金による支給停止はなく全額が支給されます。 このケースでは総報酬月額相当額が34万円を超え、基本月額との合計額が46万円を超えると年金額が減額されるようになります。 【計算例2】老齢厚生年金額144万円〔基本月額12万円〕、総報酬月額相当額42万円(年収504万円・標準報酬月額32万円、標準賞与額120万円〔月額10万円〕)の人が在職老齢年金を受け取る場合。 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が46万円を超えるので、在職老齢年金による調整後の年金額は以下のようになります。 ちなみに65歳以降支給が開始される老齢基礎年金は、在職老齢年金の対象とならないので、収入額にかかわらず全額支給されます。 高年齢雇用継続給付と在職老齢年金 60歳以降も継続して働く場合には、再雇用制度などによって役職がはずれたり雇用条件が変わったりするため、多くのケースで賃金額が減少します。 賃金が60歳到達時の75%未満まで下がった場合、雇用保険への加入期間が5年以上あれば、以降65歳まで「高年齢雇用継続給付」が支給されることになっています。 高年齢雇用継続給付額 高年齢雇用継続給付額は、賃金額が60歳到達時の賃金額の61%以下の場合には賃金額の15%相当額、61%超75%未満の場合には低下率に応じて賃金額の0. ただし給付額には上限があり、支給月の賃金額と高年齢雇用継続給付額の合計額が357,864円(平成30年7月31日まで有効)を超える場合、それを超える額は支給されません。 高年齢雇用継続給付と老齢厚生年金の支給停止 年金を受けながら厚生年金に加入し働く人が高年齢雇用継続給付を受けられる場合、在職老齢年金の仕組みによる年金支給停止に加えて、高年齢雇用継続給付を受けることによる年金支給停止の対象となります。 高年齢雇用継続給付による年金支給停止額は、60歳到達時賃金月額に対する標準報酬月額の割合(*)に応じて、標準報酬月額の0. 【計算例】老齢厚生年金額120万円〔基本月額10万円〕の人の賃金額(総報酬月額相当額)が、月額35万円(60歳到達時)から月額20万円に下がった場合。 在職により支給停止となる年金額 基本月額が28万円以下かつ総報酬月額相当額が46万円以下なので、以下のようになります。 1%)なので、標準報酬月額の6%が支給停止となります。 高年齢雇用継続給付金額 賃金額が60歳到達時の賃金額の61%以下に下がっているので賃金額の15%相当額が支給されます。 老齢厚生年金支給額 老齢厚生年金からは在職による支給停止額と高年齢雇用継続給付を受けることによる支給停止額が差し引かれます。 せっかくもらえる年金が減るなら、働かない方がいい? 総報酬月額相当額と基本月額の合計額が、65歳未満の場合は28万円、65歳以上の場合は46万円を超えてくると在職老齢年金の仕組みによって年金額の減額がはじまります。 また、賃金額が下がれば高年齢雇用継続給付として受け取れる金額も増えそうです。 それならわざわざ働く意味はないのでしょうか。 働いただけ収入は増える 基本月額と総報酬月額相当額の合計額が基準額(28万円または46万円)を超えると年金額が減額されることになります。 ただし減額の対象となるのは基準額を超えた金額の半分です。 そのため多く働けば収入は増え、働き損というわけではありません。 退職後や70歳以降の年金額が増える また、厚生年金に加入しながら働く場合の60歳以降の加入期間については、退職後あるいは70歳以降の老齢厚生年金額に加算されます。 60歳以降の総報酬月額(月給+賞与)が増えれば加算額も増えます。 加給年金を受けられる場合には注意も必要 65歳以降に条件を満たす配偶者や子どもを扶養している場合には、加給年金が支給されます。 加給年金は在職老齢年金が減額されても全額支給されますが、在職老齢年金が全額支給停止となる場合には加給年金も全額支給停止となります。 総報酬月額が全額支給停止となる金額をわずかに超えてしまいそうな場合には、注意が必要です。 希望のライフスタイルを叶えられる働き方が理想 人生100年時代ともいわれる今、老後を安心して過ごすには定年後も仕事を続け、年金以外の収入を持つことがより必要となります。 しかし、人それぞれ希望するライフスタイルは異なり、働くことを生きがいとする人もいれば、仕事はほどほどに趣味の時間を充実させたいという人もいるでしょう。 多少経済的に無理をしてでも自分の時間を最優先に考えるのであれば、年金と貯蓄で生活したり、年金が減額されない範囲で働き、その時間を充実させたりすることも、その人にとっての最良の選択といえます。 一方で十分に働ける、あるいは働きたいと思っているのであれば、働いただけ収入やその後の年金を増やすことができるにもかかわらず、年金が減額されるのはもったいないからと、仕事量をセーブしてしまうのでは本末転倒です。 老後も仕事を続けることを選択すれば、経済的な面では大きなプラスとなります。 一方で、退職する、あるいは年金の減額されない範囲で働き、自分の時間を充実させるという選択をするならば、より多くの貯蓄が必要になります。 退職後に備えて計画的に資産形成をしていく必要があるでしょう。 在職老齢年金が減額されない範囲で働くこともひとつの選択ですが、それにとらわれて望まない働き方をするのではなく、希望するライフスタイルを基準に老後の働き方を考えることが、より大切ではないでしょうか。 参考 :•

次の